AD Newsアンチ・ドーピング通信
超重要! 2025年1月1日に国際禁止表が変わります
更新日:2024年12月23日毎年1月1日にドーピング禁止物質が記載されている「禁止表国際基準」が変更となります。
今回は、JADAが発信している情報をもとに、2024年版から2025年版への主な変更点をまとめました。
来年も、1月1日に2025年版の禁止表国際基準が適用となりますので、アスリートの皆様は注意が必要です。
必ず今年中に変更点を確認するようにしましょう。
認定を受けた採取センターで行うアスリートからの全血献血と成分献血は禁止されない
「自己血、他社血(同種血)、異種血またはすべての血球製剤をいかなる量でも循環系へ投与するあるいは再び戻すこと」は禁止されています。
しかし、その国における関連規制当局から認定を受けた採取センターでの採血(日本の場合は、日本赤十字社の献血センターで実施される全献血または成分献血)は禁止されません。
吸入ホルモテロールの投与間隔の見直し
ベータ3作用薬は、すべての物質が禁止されています。しかし、例外として吸入使用が禁止されない物質もあります。
その中でも、2025年版の変更された点は、吸入ホルモテロールの投与間隔についてです。
24時間で最大投与量54μgに加えて、いかなる容量から開始しても12時間で36μgを超えないことという投与間隔が定められます。
ベータ遮断薬からスキー・スノーボード競技が削除
ベータ遮断薬は競技会時において特定のスポーツにおいて禁止されている物質です。(dinxの場合「△特定の競技において禁止物質あり」)
2024年まではスキー・スノーボードの選手については禁止されていましたが、2025年からは禁止されなくなります。
禁止物質の変更
各項目の禁止物質が変更されています。詳細は禁止表国際基準をご確認ください。
禁止表国際基準▶︎https://www.playtruejapan.org/entry_img/2025_prohibited_List_jpn.pdf
【追加された禁止物質名】
<S0. 無承認物質>
・1型アノジン受容体-カルスタビン複合体安定化薬[S-107、S48168(ARM210)等]
<S4. ホルモン調節>
・エラセストラント
・ミトコンドリアオープンリーディングフレーム12S rRNA─c (MOTS─c)等
・インスリン模倣物質 S519、S597等
<S5. 利尿薬および隠蔽薬>
・キキシシパミド
<S6. 興奮薬>
・ミドドリン
・テソフェンシン
【分類が移動した物質】
※分類が移動したのみで引き続き禁止される物質です。
<変更前>S6.興奮薬:ヒドラフィニル(フルオレノール)
<変更後>S6.A 特定物質でない興奮薬
【禁止されないことが明確になる物質】
S6.B 特定物質である興奮薬:グアンファシン
さいごに
今回は、禁止表国際基準の主な変更点についてまとめました。
dinxでは、2025年の基準に適応した検索結果になるように年末にデータベースの更新を行います。
1月1日から安心してご利用いただけますので、ぜひアンチ・ドーピングにご活用いただけますと幸いです。
【参考】
JADAウェビナー「2025年禁止表国際基準と主な変更点」
禁止表国際基準(2025年1月1日より発効)